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ドクターコラム
スポーツプレックス提携のドクターが、お届けする、医療面からのコラムです。
どうすれば痩せられるか?(7)

前回のコラムでも御紹介したように、近年の運動療法の特徴としては、

1)ウォーキングや日常生活における家事、階段の利用など、軽度〜中等度の運動でも充分に意味がある
2)これらの運動は連続で行う必要はなく、10分X3など小分けにしても良い
3)スポーツするというよりは、日常生活における“毎日の身体活動を上げる”といったイメージが大切

などが挙げられます。これらいわば“脱”体育会的な運動の仕方でも健康上のメリットがあることが判明したことは、運動療法が普及する上で大変重要なことで あったと思います。しかし、これらはあくまで導入のであり、身体を動かすことに慣れて来たならば、少しずつ運動に費やす時間や強度を上げてゆくようにしま しょう。特に、肥満の予防や減量を目的とした場合、運動でエネルギー消費量を稼ぐことが重要なのです。

最近の諸外国の報告によれば、1)肥満予防のためには1週間あたり2000kcalを消費する運動→これは中等度の運動(ウォーキングなど)を1日 45〜60分、毎日行うことに相当 2)肥満予防のためには1週間あたり2400kcalを消費する運動→これは中等度の運動を1日60〜90分に相当  とする指導が多くみられます。これらは欧米人を対象にしたデータなのでそのまま日本人に当てはまめられるかは議論が必要ですが、いずれにせよ、肥満対策の 運動の長期目標としては、かなりのエネルギー消費量が必要であるという点は理解しておくべきでしょう。

実際、運動のために毎日60〜90分の時間を割くことはかなり困難なので、より強い運動を行うことで時間を短縮することも可能です。弱い運動に比べ、強い 運動を行った後には、より多くの脂肪が運動後に燃焼するとするデータも得られており、出来る人は運動強度を徐々に強いものにしてゆくメリットは大きいと考 えます。また、単にウォーキングやジョギングだけでなく、これに筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)を加えるなどし、いくつかの運動を組み合わ せ、“飽き”が来ないようにする工夫も大切だとわたしは考えます。

スポーツジムであれば、自転車エルゴメータ(エアロバイク)、トレッドミル、プール、エアロビクススタジオ、筋トレマシンなど、いろいろなエクササイズが 出来る環境が整っていますから、毎回退屈しないで目標の運動量をこなすことが可能でしょう。自宅で行う場合はどうしても行えることに限界がありますが、ダ ンベルや自分の体重を用いたレジスタンストレーニングを組み合わせ、運動プログラムが単調にならないように工夫することが長続きするコツといえます。

数回に渡って、運動と減量の関係について紹介して来ましたが、最近の考え方は、導入はマイルドな方法から→慣れて来たらより長く、より強く が主流です。 そして、忘れてはいけないのは、食事の重要性。いくら運動しているからといって、好きなものを野放しに食べていたのでは、運動による減量は決して成功しま せん。

石田浩之(いしだひろゆき) 慶應義塾大学病院 スポーツクリニック助手 医学博士

日本臨床スポーツ医学会評議員
日本肥満学会会員
米国スポーツ医学会会員
欧州スポーツ医学会会員

経歴  
1987年 慶應義塾大学医学部卒 
同内科、老年科を経て1995年より現職 
生活習慣病や動脈硬化危険因子に対する運動療法が専門。

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