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スポーツプレックス提携のドクターが、お届けする、医療面からのコラムです。
運動が健康によい証拠(2)
2番目に御紹介する運動が健康に良い証拠は、テキサスからのデータです。前回のコラムで書いたハーバード大学の研究は日常の“身体活動”に注目したもので あったのに対し、このテキサスの研究は“体力(フィットネス)”に注目しました。もちろん“身体活動”と“体力”は密接な関係があり、一般に普段からの身 体活動度が高ければ体力も高くなります。しかし、体力は遺伝的に規定される部分もあり、普段からあまり運動しなくても体力に優れる人は存在します。
たとえば、小学校の時を思い返してみると、クラスにひとりは、持久力に優れ長距離走などではいつもトップという生徒がいたでしょう。小学生ですから、普段 の運動量は各生徒の間でそれほど大きな差はないわけで、既にこの時点で存在する体力差は、遺伝的素因によるものと考えられます。運動生理学やスポーツ医学 の分野では、“身体活動”と“体力”をそれぞれ独立したものとして扱うことが多く、したがって研究においてもどちらに着目したものなのかを明らかにするこ とは重要なのです。
さて、今回御紹介するデータはテキサス州ダラスにある“クーパーエアロビクス研究所”から出されたもので、“体力”着目しました。この研究所を受診した 者、約13000人に対し、初診時に運動負荷試験を行うことで体力を評価、全員を体力別に 1)優れる 2)中間 3)劣る の3グループに分けました。 そして、この人達を平均で8年間追跡調査し、この間、約280人の死亡例を認めました。各グループ別に検討してみると、一番死亡した人少なかったグループ は体力に優れるグループでした。一方、体力に劣るグループでは死亡例が最も多かったのです。この研究により“体力”優れることは長生きすることにつながる ことが証明されました。
石田浩之(いしだひろゆき) 慶應義塾大学病院 スポーツクリニック助手 医学博士
日本臨床スポーツ医学会評議員
日本肥満学会会員
米国スポーツ医学会会員
欧州スポーツ医学会会員
経歴
1987年 慶應義塾大学医学部卒
同内科、老年科を経て1995年より現職
生活習慣病や動脈硬化危険因子に対する運動療法が専門。